【最後のチェロキー?】Jeep KLチェロキートレイルホーク

 アメリカ大統領のトランプさんが「日本人はアメリカ車を買わない!」とずいぶん嘆いているようですが、そんな私はアメリカ車のJeepが昔から大好きで、20代後半から今日まで、かれこれ30年乗り継いできております。
そんな私ですが、ホンの2~3か月前、新しいJeepに乗りかえました。
KLチェロキー後期型のトレイルホークversion、2~3年前に生産が完全終了した所謂「絶版車」。
なによりこれで、通算9台目のJeepです。
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本国アメリカではそれなりに売れたようですが、日本などでは惨憺たる販売実績だったようでして‥、日本では同時期にフルモデルチェンジしたばかりのJLラングラーやレネゲードにお客さんが奪われた形で全く売れず、早々に日本への輸入販売は打ち切られ、本国のアメリカでも生産を終了してしまったのでした。
でもこれ、かなり出来の良い車でして、当時発売されたばかりのJLラングラーに乗ってた私は興味シンシンな一台なのでした。

エンジンはアルファロメオのスポーツカー「ジュリア」や、同じくスポーツSUV「ステルヴィオ」に積まれるものと同じDOHCターボで最大出力は272ps、トルクも400Nmというもので、この暴れ馬的なエンジンをZF社の9速ATでどこまでも滑らかにブン回すのです。2トンちょっとの車体なのですが、まるで羽根が生えたような加速をしますし、実速も過去に乗ってきた様々なJeep、特に俊足といわれたWK2グランドチェロキーより圧倒的に早いですね。ちょっと気を付けなきゃいけない走行性能な車です。
更にこのトレイルホークversionは、リアデフにDANA44というハードなデフを積んでおり、デフロックも標準装備でして、オフロード走行性能をメーカーサイドで強化改良した仕様になります。

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このエンジンは、この後期型KLチェロキーの後にJLラングラーとWLグランドチェロキーにも積まれましたが、それぞれこのKLより車体が重く、且つATも8速なので、このKLとは全く違う乗り味に仕上がっています。
どう違うかというと、JLラングラーは速度をあげると足回りが暴れるクロカン車、WLグランドチェロキーはクラウン的なサルーン、そしてこのKLチェロキーは案外ヤンチャなスポーツSUVって感じです。
そのわりには乗り心地はオフロード車というよりは穏やかさすら漂う、昔ながらのアメ車って面持ち‥、でもまぁいくら乗り心地が良くても基本はガチのオフロード車、そして昔ながらのアメ車な雰囲気を色濃く残すサスとブレーキなので、コーナーなどではその速度を活かせず、どちらかというと直線番長な趣の一台です。

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ちなみにこの記事のタイトル冒頭【最後のチェロキー?】についてですが‥、実はこの先、来年あたりにワゴニアSをベースにKLチェロキーの後継として新たな車がデビューするそうですが、それにはもう「チェロキー」という名は使われないそうです。
じゃぁなんだろうな、リバティかな?
昨今のJeepのラインナップからも乗り味も大分変っちゃいそうな予感がしてます。次期「チェロキー的な新型車」は、現段階でフル電動バージョン、ハイブリッド、内燃エンジンが予定されているそうですが、近々デビューするNewコンパスと同様に、4輪駆動版はハイブリッドなのではないでしょうかね。内燃エンジンのみはNewコンパスと同じくFF車専用になるのかな。そしてまたサイズが大きくなるようだと・・。
そこまできたら、単にグラチェロとコンパスの間に入る新しい車種というだけで、今までのチェロキーの系譜とはなんら関係なさそうですね。今のコマンダーみたいな不思議な立ち位置になるのかな。

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でもね、そんな不人気車で「最後のチェロキー」らしいKLチェロキーが、今の私は大のお気に入りなのです。
何がいいかというと、第一にまったく同じ車に会わないこと(そこか!)。こんなの初めてです。
前期型のKLチェロキーは稀に見るんですが、この後期型は、それもこの深海ザメのラブカに似たトレイルホークは本気で見ないなぁ。。この街被りのなさは、はっきり言って「見たら幸せになれる車」レベルです。

あとはやはり、私の見た目や風体には、この前まで乗っていたコンパスよりKLトレホのほうが違和感なく馴染みます。コンパスは子供の習い事や街なかでの使い勝手を優先してJLラングラーから乗りかえたものの、どうも見た目がイカツめのオッサンな私には、どこまでもスマートでエレガント過ぎました。でもコンパスは良い車ですよ、もしご検討されてる方がいらっしゃいましたら本気でお勧めできる一台です。
あの四駆はチェロキーと同様ZF社の9ATですし、力もあって素晴らしいのです。

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トレイルホークには、この赤いエンブレムが付きます。装備は先の通りリアデフがDANA44で、さらにデフロックも装備、そしてタイヤ幅も太くなってオ-バーフェンダーとリップフェンダーが付きます。そのほか頑強な赤い牽引フックが付いており、腹の下も悪路でダメージを喰らわないよう、燃料タンクをはじめ各部にガード類が取り付けられています。
チェロキーのトレイルホークは、ラングラーのルビコンversionと同等の走破性を持たせた仕様なのです。
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アメ車に似つかわしくない安房神社の交通安全ステッカー、これは私の車の伝統‥
ァ '`,、'`,、('∀`) '`,、'`,、
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KLチェロキーのデザインについてですが‥、前期型はちょいと異形でグロテスクな雰囲気漂う深海魚系(好みです!)でしたが、この後期型のKLチェロキートレイルホークは、なんだかとっても深海ザメのラブカに似てます、どっちにしても深海系ですね。
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トレイルホークは、あご下がグッとえぐれていて、それでいて全体が滑らかなボディだからでしょうね。
遠目にはコンパスやWK2のグランドチェロキーにも似ていますが、そばでみると全く雰囲気が異なる車です。
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・・しかし昨今はBEVだハイブリッドだ、アメ車なのに、やれヨーロッパでデザインだー、インドで製造だーなどなど‥、私が若いころから憧れ親しんできた「Jeep」ってヤツは、21世紀の現在ではもう大分違うものに変っちゃったのかもしれません。どうも単なる「品の良い外国車」って感じになりつつあるようで‥。
そんな背景もあり、この先は懐にも優しいし節税にもなるし傷つけてもそんなに精神的ダメージがない(?)Jeep認定中古車で面白いJeepを探して乗り継いでいきたいと考えています。
コイツも実は中古車、まぁ絶版車なので新車で売ってるわけがありません。正直な話、このKLチェロキーは生まれて初めての中古車でしたが、Jeep認定中古車はメンテナンスや部品交換もとことんしっかりやってくれて安心でした。新車買うより良い選択だったようにも感じました。
ヘンな話ですが、BEVやハイブリッドの新車に乗り替えるのもいいけど、実は自動車はある程度長く乗ったほうがずっとエコなんですよね、しかし誰もそういうことを声高に叫びません、まったくヘンテコな世の中になったもんです。

そしてこの先の私の計画は、この激レア車のKLチェロキートレイルホークに飽きたら、次はWK初期型SRT8の予定、実はもうディーラーには話してあります。
あぁ、そういやJKラングラーも一度まともに所有して乗ってみるのもいいかもな。JKなら初期型に積んでたOHV3.8Lがイイ!ラングラーならやはりOHVだろう!(故障しまくると評判)

長戸さん及川さん、そしてファイブスター東都の伝説、木戸さん、引き続きよろしくお願いいたします。

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